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2013年より俳句を作り始めました。 俳句雑誌「澤」に投句しています。 以下、既発表の句(「澤」に小澤實選を経て掲載された句、その他ネット上やイベントなどの公開句会にて発表した句、 メールマガジンなどに掲載された句)のなかから自選した句を転載します。 (2013〜2015年)  つるばらや仮眠ののちの身の火照り     薔薇の門把手の獅子は環をくはへ  柴犬のくつきりとゐる五月かな  五月の水濃し目をつむるかものはし  花栗や男の子ら殴り合ふごと戯れ  片耳づつ分けてイヤフォン木下闇  夏めくやバンド名バスドラムに書く  一本足打法の子をり今年竹  打楽器を並べし中に風鈴も  いかづちやバンドは音を出し続ける  ベースの太き弦弾く太き指に汗  卓袱台に置く電子ピアノや避暑の家  水羊羹すくへば縁のうすむらさき  特急にゆつくり抜かれゆく涼夜  湯の中に放られシャワーしづかなり  マネキンのまつすぐの背に秋の立つ  グリーン・イエロー・レッドカレー分け合ふ花木槿  爽やかや少女ら力こぶくらべ  爽やかや拡声器四つ四方向く  四合瓶四つもて活けぬ曼珠沙華  弓持ちて背まつすぐや秋澄めり  しやがむ児の視界にも咲き金木犀      終電車デラウェア一粒転がつてゆく  ロバータ・フラック響けり秋の蠅二匹  アンカットの本並ぶ棚そぞろ寒   歯を磨く音の明るき寒露かな  体重計ばね響かする夜寒かな  寒晴や鉄琴じよじよに温みゆく  下校班ゆつくり歩く冬菫  水槽の泡とらふぐを押し戻す  搗く音もだんだん餅になつてゆく  ゲームセンター眩しくも静かなる除夜  トランシーバー着けて春着のコンシェルジュ  おみかんとおの付いてより甘くなる  雀卓の各々にあるみかんかな  湯たんぽの冷めて増したる重みかな  ペーパーバック分厚く軽し雪催  雪晴の窓揚げパンのきらめきぬ  春待つや路線図進み行くランプ  山茶花や団地の隙間日の満ちて  借りし本に付箋一片帰り花  圧縮音源二万曲手に冬の星  春の雪川越えゆくにうたひけり  三分で終はるレコード薄氷  アナウンスの男女唱和す春の駅  カードキー旅寝の春の灯をともす  口中におにぎり解る花の雲   祖父の箸黒くて太き花見かな  遮断桿ゆつくり上がる落花はげし  五臓六腑図の腸ふくよかや桃の花  去り際に煙草乞ふ人春の闇  春泥や児のぶら下がる父の腕  春の芝はひはひの児を置き直す  一着馬舌出して去る遅日かな  猫老いて少し甘えぬ春夕焼  朧夜の塗りたての道匂ひけり    並べ置く眼鏡ふたつや春の月  ヘッドフォンにイヤフォン絡む朧の夜  永き日や都市は看板貸すところ  合はせ鏡にたくさんの君鳥雲に back to TOP